
こっちの人の何気ない会話のセンスって、すごい。
例えば今日は雨。
しかも、かなり土砂降り。
売店の入口で、顔は知ってる(でも話したことはない)おじさんに会いました。
内地なら
「いやなお天気ですねー」
「いつまで降り続きますかねえ」
といった、よくあるお天気トークが繰り広げられるところ。
しかしこの場合、おじさんのまず発する一言が違う。
「良い天気だねえ」
もう、笑っちゃうよね。
笑うしかない。
笑いながら「ホントにねえ」て答える。
ふたりして笑いながら、土砂降りの中、さしてきた傘をたたむ。
このセンスねえ、内地の人にはなかなかないと思う。
でも、こっちの人にはほとんど備わってる。
わたしの働く食堂で、
「しょうが焼き定食」を頼まれた場面。
ちょっと混んでて、出すのが遅れてしまうと、
たいていの人はこう言う。
「今が豚つぶしてるかー?」
(今、豚を殺してさばいてるのか?という意味ね)
決して「まだですか?」なんて不粋な催促はしない。
そしてさらに会話は続く。
「いいや、今ごろ牧場に捕まえに行ってるはずよー」
会話のネタは豚肉だけに留まらない。
「しょうがも、畑に採りに行ってるか?」
「いいや、今、植えたよ」
こうして、みんな笑ってる。
食堂で、ちょっと食事の出て来るのが遅くても、
だーれもイライラしないのだ。
出て来るのが早けりゃ早いで、
「作って待っておっただろ!」
って、こう来る。
とにかくいつも極上センスの会話で、
みーんな笑いが絶えないのだ。
親父ギャグとは、ちと違う。
これって、持って生まれたものなのかなあ。
沖縄の血の為せる技?
それとも環境?
何にしろ最高。

