この島にないもの。  2003年4月14日(月)

この島に来て3年が過ぎた。
もう3年。
でもまだ3年。

知らない人もまだまだ多い。
いや、逆かな。
わたしが知ってても、向こうが知らない(ことがある)。
まだまだ顔が売れてない。

だけどとりあえず。
郵便局は全員顔見知り。
おまわりさんも顔見知り。
売店も。給油所も。みんな顔見知り。

そうすると時々、プライバシーがなくて恥ずかしいときがある。
こういう感覚、まだまだ都会っ子なんだなあ。

郵便局から、友達に小包を送るとき。
「サザエ」を送ろうとしたら、
どうしても筆が止まらなくて、
つい「さん」て書いちゃった。
魔がさしたんだな。

「内容物:サザエさん」
キャー、恥ずかしい!

それを窓口に持っていく。
誰が受け付けてくれても、恥ずかしい。
全員知り合いだから。
なのに彼らはノーコメント。
「最近、雨が降らないねえ」なんて言いながら。
やっぱりあれは、一応プライバシーを守ってくれてるんだろうか。
絶対に目に入ってるのに。
あー、恥ずかしい。

この島に来て、実は3回も引っ越した。
今の家が4つめのお家。

毎回、住民票も届けてるし、
郵便局に転居通知も出している。
だから昔の住所でも郵便物は必ず届く。

だけどこの前、昔の住所で宅急便が届いた。
「おー、届いた」と感激しつつ、
「やっぱり知られてる」と、ちょっと怯えた。

車の助手席に誰かを乗せてれば、次の日にはいろんな人に
「あれは誰か?」と聞かれる。

売店で、生クリームと玉子、牛乳、小麦粉を買えば、
「誰の誕生日?何を作るの?」
と聞かれる。
もちろん「じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、カレールー」を買えば、
「カレーだね」て言われる。
(あ、ちょっと嘘かな。当たり前すぎて言われないかも)

この島にプライバシーはないのか!?

(ごめんなさい、ないのを知ってて、ちょっと言ってみたかっただけ)