
昨日、シロアリが飛んだ。
シロアリが飛ぶ、というのは、
一匹二匹の話じゃない。
何万匹、何十万匹という恐ろしい数のシロアリが飛ぶ。
口を開けて、バイクで走ったら、
シロアリでお腹がいっぱいになるだろう。
この例えが大袈裟でない位の数のシロアリが飛ぶのだ。
毎年この時期。
ゴールデンウィークが終わり、梅雨が来て、
湿気も暑さもある、この時期。
毎日飛ぶ訳じゃない。
飛ぶ日と飛ばない日とがある。
そのときにならないとわからない。
日が暮れて、暗くなったちょうどその頃、
一斉に、恐ろしい数のシロアリが、島を飛び回る。
時間にしたら、ほんの30分か1時間。
ようやく暑い太陽が落ち、みんなが窓を開けて夕涼みをする、
その時間を奴らは襲う。
シロアリは明かりを目指して飛ぶ。
家の明かりを目指し、
家に入った時点で、羽根を落とし、床を歩く。
パートナーをみつけ、その場で交尾しながら
床の下へと潜り込む。
恐ろしい。
ホントに恐ろしい奴らだ。
「シロアリだ!」と思ったら、
とりあえず電気を消して真っ暗にする。
そうすれば、もうそれ以上のシロアリは来ない。
床を歩くシロアリは、
無駄かも知れないと思いつつ、目につく限り、潰しまくる。
実際、潰したアリの数以上に
たくさんの羽根がそこら中に落ちまくっているのだ。
もう奴らは床の下に巣食っているのかも知れない。
そう思って、がっかりする頃、
ようやく奴らの飛ぶ時間が終わる。
だけど意外にその実体はみんなに知られていない。
「あれはシロアリじゃなくて、ハネアリだから大丈夫さー」
て人もいれば、
「羽根が落ちてるのは、きっと体をヤモリに食べられたはずねー」
なんて人もいる。
あー、恐ろしい。
ハネを落として、潜っていくのに。
なんて、わたしの知識も誰かからの聞きかじりだから。
どこまで正しいかも怪しいもんだけど。
とにかくシロアリ、怖いのさー。

