
台風の被害は、わたしが感じていたより、
ずっとずっと大きかったようで。
特に、畑。
サトウキビがいっぱい折れてた。
来年は、今年みたいな豊作って訳にはいかなそうだな。
そりゃあ、風速50メートルも吹けば、
みな倒れるわな。
風速25メートルで、暴風域と呼ぶのに。
そのさらに倍の強さの風。
そんなの吹くんだなあ。
で、そんな台風が去った朝。
我が家には、次の災難が待ってた。
アリ。
シロアリじゃなくて、黒いアリ。
こいつらがまたすごいんだ。
一匹一匹はすごーく小さい。
小さい頃、近所の公園で見たアリの半分以下のサイズ。
だけど、その小さいのが、一気にぐわーっと押し寄せる。
しかも雑食。
甘いものだけじゃない。
甘いものより、むしろ普通の食事を好むくらいかも。
驚いたのは、そうめんの汁を流しに流したとき。
そのときすぐには何でもないけど、
しばらくして流しを覗くと。
汁を流した筋の通りに「うようようごめく黒い線」
そうです、それが奴らなのです。
必要以上に食料に敏感で、必要以上に群がりすぎ。
机の上に置いた布巾。
ぽつんぽつんと模様が見える。
「あれ?こんな黒いシミがあったかなあ」
と思うと、それがわらわら動き出す。
そう。
奴らは、洗い残した布巾にまでも群がる。
大好きなコーンフレークを食べようと、
牛乳を注いだ途端、皿にアリがぶわーっと浮いて来たときには泣いた。
「ああ、アリの季節か」
と思うけれど、それがいったいいつだかわからない。
年に何度か、がーっと増えて、ぱっと消える。
明日は「アリの巣コロリ」を買ってこよう。

