無責任に。  2004年3月24日(水)

昨日、日記で「街路樹」のことを書いた。

それは、この島に来てから、
ずっとずっと思ってたこと。

でも、同時に、
簡単には口にできなかったこと。

この島で起こるどんなことにも、
この島で関わる人がいる。

その人たちの生活。

その人たちの生活を保証できるだけの、
覚悟もアイデアもないくせに、
軽はずみに意見するなんて、とてもできない。

そう思ってたはずなのに、
どうして書いちゃったんだろうな、昨日。

こんな無責任なわたしを諭すように、
神様はしっかりセッティングしてくる。

昨日の日記を書いた30分後、
偶然、この島で造園業を営む人と出会い、
その人は、聞いてもいないのに、
この仕事を始めた思いを、力を込めて話してくれた。

痛かった。

まだ沖縄が日本に復帰する前、
誰も沖縄で造園が商売になるなんて思ってもない頃、
内地の高校に通って造園業を学んだ話。

沖縄に戻ってから、
庭作りで「石を動かす」なんて、
神様に背く行為だと、
指をさされながらも、
(文化、宗教、概念の違いって深くて大きい)
信念を守り続けて、成功した話。

そして現在、
ホテル建設中止だ、環境破壊だ、と
何でもかんでも「反対」する人たちに対する憤り。
じゃあ誰が、島の人たちの生活を守ってくれるんだ、
島人あっての島だろう。

全部全部、わかっていたこと。

だから簡単には言えなかったこと。
でもずっと思ってた「街路樹」のこと。

わたしの「日記」の影響力。

この日記を、毎日毎日、何百人もの人が読んでくれてる。
わたしの「1」が
あっと言う間に「400」にも「500」にもなる。

ひとりの力の大きさで、
ハッピーに地球を変えることもできれば、
誰かのハッピーを壊す可能性も生み出す。

この前読んだ本で、心に残った言葉。
「弓を引くときには、力の許すだけ、弓を引き絞ること」
「石を投げるときにも、手に合った石だけを選ぶんだよ」

「わたしにできること」の範囲を越えないように、
行動、言動、気を付けながら。
「わたしのできること」を、どんどん大きくしていきたい。

昨日の日記が、
「わたしの範囲を越えた言動」だったのかどうか、
よくわからない。

でも、生活がかかってる人に太刀打ちできるような、
強さを持ってない自分なのは確かです。
ごめんなさい。