No.1 – 2003年9月10日の現状。
でっかい台風14号が接近中の沖縄。
石垣島では、わたしの乗る飛行機を最後に、欠航が続く。
ぎりぎりセーフで関西へ。
出稼ぎツアーの始まり、始まり。
(ペルーへの道、まみぞう予想、あと2ヶ月。)
No.2 – 9月11日の現状。
大阪の友人宅へ居候。
アルバイト雑誌を買い、まずは取り急ぎ、職探し。
気になるバイトをみつけ、早速2件電話。
明日とあさって、面接の予約をした。
(ペルーへの道、まみぞう予想、あと2ヶ月。)
No.3 – 9月16日の現状。
関西にて居候滞在中。
バイトの面接は2件受けた。
けど、ひとつは落ちて、
もうひとつは、ごめんなさい…。
新幹線のワゴンサービスお姉さんのバイトを受けたんだけど。
嘘ばっかりついてしまったのです。
まず年令。
条件をオーバーしてたので、つい…。
次に期間。
短期のつもりが「6ヶ月以上の契約になるけど大丈夫?」
と聞かれ、思わず元気に「はい!」と…。
そして髪の毛。
「黒くできる?」の問いに、
思わずまた明るく「はい!」って…。
これはさ、できるんだけどさ。
わたしの髪の毛、そんなに茶色くないんだよ。
お金がなくてバイトするのに、
染め直すお金なんてありません。
最初の給料もらってからならできるけど…。
そんなこんなで嘘ばっかりついた面接。
これが、しっかり受かってしまって。
却って困った。
もともと嘘のつけない性格。
だから結局、自分のついた嘘のプレッシャーに負けました。
正直に電話して、
「ごめんなさい、嘘をついてました」
と、丁重にお断り。
あー、バイト探しも、振り出しに戻る。
No.4 – 9月17日の現状
うーん。
バイトが決まらない。
今日も二つ面接してきたけど、
正直にペルー行くことを話して、短期だって言うと、
すごーく微妙な顔をされた。
ダメかもな。
このままじゃ、出稼ぎに来たはずが、
無駄遣いばかりの関西滞在になってしまう。
ピーンチ。
だって、交通費ひとつとっても、高いこと高いこと。
面接に行くたびに、軽く2000円飛んでいくよ。
その2000円を稼ぐために、いったい何時間働けばよいのやら。
かなり赤字の関西ライフ。
ていうか、バイトが決まらなければ決まらない程、
むしろペルーは近づくのかも。
だってさ、このまま赤字を続けるより、
飛行機代だけでも出せるうちに、
ペルーに飛んじゃった方が確実でしょ?
さっさと行っちゃおうかなあ。
どうしよっかなあ。
(ペルーへの道、まみぞう予想、意外に早くてあと3週間?)
No.5 – 9月19日の現状。
じゃーん。
気持ちに余裕が出てきたら、途端にいい感じだ。
関西に知り合い少ないし、
バイト決まらないし、
何だかわからないけどあせってて。
結構半泣きの一週間だったんだけど。
迷いに迷って。
うじうじうじうじ考えて。
いろんな人に愚痴って迷惑・心配いっぱいかけて。
そしたら、ようやく当たり前のことに気付いて、すっきりしてきた。
当たり前のことって。
「自分の思い通りになるのは自分だけ」ってこと。
思い通りにいかないからって、いらいらしても仕方ない。
みんなそれぞれの気持ちで、それぞれの事情で動いてるんだから。
何でもわたしの思う通りにいくなんて、勘違いしちゃいけない。
きっとね、みんなが優しすぎて、
わたしいつのまにか、すごく自分勝手になってたんだ。
ようやくわかった。
そしたらホントに、突然まわりが見えてきた。
深呼吸ができてきた。
バイトも登録だけどしてきたし。
何となく先が見えてきた。
みんなみんな、ありがとう。
ようやく空気が吸えそうです。
(ペルーへの道、まみぞう予想、あと3週間かなあ)
No.6 – 9月21日の現状
Hola!
と、いきなりスペイン語で挨拶してみたりして。
スペイン語モードの高まる今日この頃。
(ペルーは南米、スペイン語圏です)
スペイン語会話教室の無料レッスンしてきちゃった。
相変わらずバイトはしてないんだけど、
登録だけして、気持ちに余裕が出てきた途端にこの始末だ。
BEGINも「働くからこそ休まれる」て歌ってるのにな。
働かないのに、休んでます。
部屋でスペイン語会話入門の本を読み、
付録のCDを聞き、かなりたどたどしく発音。
これだけじゃダメだと、無料レッスンを受け、
(お金がないので、入会はできず)
語彙の少なさに危機を感じ、
とりあえず単語の書き取りだ!と、ノートを買ってきたり。
こんなんで何とかなるんでしょうか。
ていうか、何とかしましょう。
目指せ、ペルー。
(まみぞう予想、ペルーへの道、10月中旬)
ところで関西、寒いっす。
今朝、起きてびっくり。
着る服ないよ。
服は何とか重ね着したけど、問題は靴。
下駄と島じょーりしかないのにな。
やっぱり買わないとダメかな。
3年ぶりに、かかとの隠れる靴を買うのかな。
No.7 – 9月23日の現状。
ペルーの情報が、少しずつだけど、集まってきてる。
メールって、すごいな。
インターネットって、ものすごいな。
地球は近いな。
実感するよ。
ペルーに住む、日系の人とメールができたり。
ペルーに旅行してきたばかりの人と、知り合えたり。
ペルーで少年労働者を支援する団体とコンタクトがとれたり。
どれもこれも、ネットの力。
行かないとわからないことも、もちろんあるけど。
ていうか、行かないとわからないことばかりだけど。
それでも、行く前に、これだけの人と知り合える。
こうして、「ペルーに行きたい」という、
自分の意思表示を明確にしただけで。
何と心強いことでしょう。
ていうか、心強いよりむしろ、
短い滞在期間が充実していくのが嬉しい。
知り合うための時間をすっとばして、
さらにより多くの人と知り合える。
向こうに行かないと知り合えない人。
向こうに行く前に、既に知り合えてる人。
ああ、全ての出会いに感謝だなあ。
No.8 – 9月27日の現状。
関西は晴れ。
旅立ちの日にふさわしいな。
…って、まだペルーに行くわけではなく。
東京の実家に帰ります。
でもね、ペルーも近いぞ。
だって、関西からペルーの直行便は飛んでないし。
何にしろ東京は行かなくてはならない。
よし。
関西から東京の距離のぶん、ペルーが近づく。
出稼ぎのつもりで来た関西。
結局全く働かずに、散財して去ります。
このままじゃペルーどころじゃなくなってしまうので、
すっからかんになる前に。
そして。
よっしゃ、さっさとペルーに行くぞー。
貯めて長く行くよりも。
とりあえず行っとけ。
何とかなるさ。
行ってみなくちゃ、何とかなるものも始まらない。
今は、ペルーの地図やガイドを見て、
仮想の旅行をするのが、めっちゃ楽しい。
待ってろ、ペルー。
(ペルーへの道、まみぞう予想、あと半月)
No.9 – 9月28日の現状。
東京の実家。
日曜なので、両親が家にいる。
一緒にお昼ごはんを食べにいった。
そしたら近所のメキシコ料理屋の店名。
(あ、食べにいったのは、日本そば屋ね)
「MI CASA TU CASA」だって。
ペルー行きに向けて、
スペイン語の習得を目指すわたし。
この店名をぱっと見て
「わたしの家、あなたの家」
と、すらっと理解できたのは嬉しかったな。
うむうむ。
地道な単語練習も無駄じゃないのだ。
そしてね、
久々に我が家の自分の本棚をのぞいてみたら。
スペイン語の入門書が並んでた。
だいたい、1998年頃に買ってたみたい。
5年前かー。
「あー、その頃から、ペルーに行きたかったんだなあ」
という実感と
「あー、挫折してるなあ」
という、情けなさ。
全くスペイン語、身についてないもんなあ。
あと2週間。
(まだチケットも買ってないけど)
必死に独学してみよう。
No.10 – 9月30日の現状。
昨日の夜「地球の歩き方」を、ずっと読んでた。
ペルーだけじゃなくて、ボリビアやエクアドルのページも。
そしたら、ものすごくエクアドルにも惹かれてしまって。
「あー、もっと長く行きたいなあ」
って気持ちでいっぱいになった。
「とりあえず行っとけ」て思ってたけど。
やっぱりお金ももう少し必要かなあ。
で、とりあえず夜中のコンビニへ。
バイト雑誌を買ってきた。
ぱらぱらと読む。
1件、気になるバイトがあった。
(小笠原の硫黄島で、自衛隊の賄いさん)
もしやこれか?と思って、
朝になるのを待ち、電話してみる。
すると「もう締め切ったんですよ」の声。
少しほっとした。
やっぱり今は「とりあえず行っとけ」でいいんだな。
迷いが消えた。
そして新聞を読むと。
円高のニュース。
1ドルが110円をつけたとな。
ナイス。
ペルーでは円が使えないので、ドルで持っていき、
向こうで両替する。
この円高のおかげで、円では同じ予算でも、
持っていけるドルの量が全然変わってくる。
さあ、チケットを買おう。
ただ問題は、格安航空券を買う場合、
FIXで、帰りの日まで決めなくてはいけないこと。
いつまでのチケットを買おうかな。
No.11 – 10月1日の現状。
漠然とね、
「10月10日頃に出発して、2ヶ月滞在。
12月10日に帰国したら、年内に西表島」
て、思ってた。
だけどね、いざチケット屋に電話してみたら。
勇気が出ないのだーーーっ!
「2ヶ月のチケットください」
て言えないの、どうしても。
勇気が出ないって言っても。
行くのが怖い訳じゃないよ。
自分に嘘がつけないの。
やっぱりわたし。
3ヶ月行きたい。
ペルーにビザなしで滞在できるのは3ヶ月。
まあ、延長もできるらしいけど、
航空券も3ヶ月を越えると、途端に高くなる。
だから、わたしの中でのペルー滞在、MAXは3ヶ月という頭なのだ。
3ヶ月。
無理しないと行けない。
無理すれば行ける。
予算的に結構厳しい。
3ヶ月のチケットを買っておいて、
もし途中で所持金がなくなったら?
そうならないためには、
かなり切り詰めた旅をしなくてはならない。
できるんだろうか?
ちょっと不安。
でも、2ヶ月のチケットを買ってしまって、
「何で今、日本にいるんだろう」
なんて、悶々とした年越しを迎えるのは、ものすごくいやだ。
買うしかないな、3ヶ月。
あーーーー、神様。
わたしの3ヶ月が、どうか守られますように。
とりあえず、出発までの短い間、一生懸命働きます。
少しでも長くペルーにいられますように。
No.12 – 10月2日の現状。
どうも疲れたなあ、と思ったら。
フルタイムで働くのは、数えることもできない程に久しぶりだった。
西表島の食堂は、1年間働いたけど、
ずっと昼だけだもんな。
5時間労働者。
旅に出るようになってこの3ヶ月は、
全く働いてないも同然だし。
ていうかさ。
働いてますよー、久しぶりに。
やっぱり東京やね、ホームグラウンド。
すぐ仕事みつかったし、働きやすいよー。
(給料の水準も違うし。)
わたしはここで生まれ育ったんだなあ、と実感。
関西は、仕事より何より、環境に慣れるのが大変やった。
東京に来て、生き生きしてます。
仕事も面白い。
派遣で、スーパーの試食のお姉さんやら何やらをやるんだけど。
思いっきり声張り上げて、
肉を売り切れにさせてみました。
時間前に仕事終わらせたぜ。
これで給料おんなじ。
やったね。
明日は鮮魚コーナー。
魚、売りまっせー。
一日働くと、ペルーで1週間泊まれる。
(宿代の予算は1日1000円)
せっせと労働、ペルーペルー。
No.13 – 10月3日の現状。
やばい。
東京に来てまだ6日なのに。
ぶくぶくぶくぶく太ってる。
実家の冷蔵庫というのは、
どうしてこうも何でもかんでも入ってるのだろう。
ドラえもんのポケットみたいだ。
家に帰って、
まず自分の買った、自分の好きなものを食べる。
コーンフレークとか、ヨーグルトとか。
ふとテーブルの上を見ると、
梨が切ってあったり、
パンが置いてあったりする。
ちょっとつまむ。
お茶でも飲もうと冷蔵庫を開ける。
刺身、納豆、サラダにキムチ。
父お手製のチャーシューまである。
ふと炊飯器に目をやると、ご飯炊き立て。
これぞまさにお膳立て。
既にお腹いっぱいのわたしに、
なぜ炊きたてのご飯を見せるのだろう、神様は。
さらに最近、仕事を始めてしまった。
これが何を意味するかというと。
駅から我が家までの道のりに、
いったい何軒のコンビニにわたしが誘惑されるか、ということ。
ヤマザキパンの「ホワイトデニッシュ・ショコラ」にはまったわたし。
一度はまったら、食べない日は存在しません。
1日1個、105円。
そして今日まで忘れてたけど、
セブンイレブンには「ブリトー」がある。
あの店に入って「ブリトー・ハムチーズ」を買わずに出てこられる訳がないのです。
ね、太るでしょ。
4日で2キロ。
ていうかさー、西表島にもコンビニがあれば、
こんなことにはならなかったんじゃないかなあ。
3年半の西表ライフは、たかだかコンビニで、
ここまでわたしを興奮する体に作り上げた。
あっぱれ。
でも、ごめんなさい。
西表島にコンビニはいらないです。
どうか誰もつくらないでください。
共同売店で充分どころか十二分。
No.14 – 10月6日の現状。
今日の東京は雨。
しとしと降っていて、気持ちいいなあと思う。
あれ。
こんな感覚久しぶりだなあ。
西表の雨って、気持ちよくなかったっけ。
西表の雨って言って思い出すのは、
スコールみたいな雨ばかり。
急にドカーンとやってきて、
「どうせすぐやむさー」て、のんびり構える感じ。
(あまりに突然すぎて、布団を干してたりすると慌てるけど)
「雨」はスペイン語で
「LLUVIA」(ジュビア)といいます。
美しい響きだなあ。
数少ない、覚えた単語の中で、
一番好きな言葉。
un dia de lluvia.
ある雨の日。
No.15 – 10月7日の現状。
悩んでることが二つ。
ひとつは滞在期間。
3ヶ月行かないと後悔する!
と、一度は3ヶ月を決意したのに。
自分の全財産を省みて、
やっぱり不安、どうしよう。
滞在してる間は、
けちけちと暮らすよりも、
自分のしたいように、
気持ちよーく過ごしたい。
節約はもちろんするとしても、
欲しい帽子が買えないとか、
行きたい場所に行けないとか。
そんなのは悲しいなあ、と。
だったら潔く。
2ヶ月滞在にして、
余計な不安は取り除いて、
旅をしようかなあ。
しつこく悩んでます。
これだけ悩めば、どっちにしろ後悔しないでしょ。
ていうか、楽しい悩みだよなあ。
悩んでる間中、ペルーにいる自分をイメージしてるんだよ。
わくわく。
そしてもうひとつが。
お金の持ち方。
基本的に現金主義なので、
今までの旅は、トルコもタイも現金で持ってた。
だから当然のように、
今回もそのつもりだったんだけど。
結構言われるんだよなあ。
「現金は極力持ち歩かないように」て。
でも、T/Cってよくわかんないし。
面倒そうだし。
ペルーではレートが悪いと、某地球の歩き方に書いてあったし。
(でもエクアドルではキャッシュよりT/Cのレートがいいそうな)
ビザやマスターで現地通貨を引き出すのって、
普通の銀行とは違うのかな。
お金を借りるってこと?
利息がかかるの?
手数料も?
シティバンクは?
これは銀行だよね。
でも、口座開設にお金がかかるとか?
ペルーには全く支店がないとか?
???
訳わかんない。
いろんな人の話を聞くと、
何が何だかさっぱり、ちっとも。
自分に必要な情報だけを取捨選択できない性質なのです。
全ての情報に右往左往。
で、結局ひらきなおる。
現金でいいんじゃないかな。
大金だって、少額だって、
強盗に遭ったらそれまでなのだ。
命が無事なら何とかなるさ。
盗まれたものに執着しても、ねえ。
…って思うんだけど。
この日記を書いてると、
いろんな方が心配してくれるよな。
お父さんお母さんがいっぱい。
どうも困った娘で、ご心配かけます。
とりあえず、シティバンクに行って、
噂じゃない話を聞いてこようかな。
No.16 – 10月8日の現状

今日はいい日だ!
一年ぶりに家族5人が揃ってゴハン。
やったーっ。
そしてメニューはチーズフォンデュ。
愛車(愛チャリ)のイエローチャリオット号にまたがって。
カゴにはチーズとワイン、フランスパン。
空には月!
最高の夜だなっ。
気持ちいいよー。
No.17 – 10月9日の現状。
鶏肉を売ってきた。
派遣のお仕事。
スーパーの試食販売。
そしたらさ、その鶏肉の旨いこと美味しいこと。
試食用に焼いたやつを、さらに試食したんだけど。
鶏肉って、塩コショウだけで、あんなにもジューシーなんですねー。
聞いたらね、
牛肉や豚肉は、冷凍しても美味しく食べられるけど、
鶏肉だけは、肉の中の水分の何ちゃらで、
一度冷凍しちゃうと、どうしてもパサパサになっちゃうんだって。
へえーーー。
道理で。
西表島ではさ、
肉は冷凍でしか入ってこないから。
(常温だったらきっと3分で腐る)
それでも、鶏肉のそんな知識はないし、
こんなもんだと思って、3年間食べ続けてきてたんだな。
で、この衝撃。
おいしかったなあ、今日の鶏肉。
売るわたしが、こんなに「おいしい」って言ってんだから、
お客さんにもそれは伝わるでしょ。
よく売れたよー。
ある意味、天職。
何でもおいしいから、
何でもよく売るよー。
No.18 – 10月10日の現状

月が満ちてる。
時も満ちてる。
ペルー行きの航空券、予約しちゃった。
いよいよだ。
わたしも満ちてく。
No.19 – 10月11日の現状。
西表島を台風から逃げるように飛び出したのが、
9月10日。
あれからちょうど1ヶ月。
10月10日にチケットを予約しました。
(ていうか、10月10日は「体育の日」じゃないの?
カレンダーが黒い日でびっくりしたよ。)
10日には何だか旅立ちの縁があるんだな。
7月の旅も、10日に出発でした。
そして今回、
ペルーに飛び立つのは、
10月18日。
ペルーから日本に飛び立つのは、
来年1月10日です。
(1月11日帰国予定)
いよいよ来週。
期間のこととか、
お金のこととか。
いろいろ迷ったけど、もうそれも終わり。
迷ったって仕方ないのだ。
3ヶ月FIXでチケット買って。
もう変更効かないし。
行って、楽しんで、帰る。
それだけ。
ちゃくちゃくと準備も始めるよ。
シティバンクに行ってみたり。
円からドルに両替してみたり。
デジカメ用に、変圧プラグを買ったり。
日本で連絡とっておきたい人には手紙を書いたり。
あ。
携帯電話だけ、どうするか悩んでるんだよなー。
これを機に解約しちゃうか。
3ヵ月分(約1万円)払って、番号をそのまま残すか。
うーん、微妙。
ペルーへの道、あと7日。
No.20 – 10月12日の現状。
はあ。
今日も仕事。
スーパーで、「あらびきソーセージ」のお姉さんを
やってきたよー。
まさか「ビールのおつまみにいかがですかー」なんて
にこにこしてる、この姉ちゃんが、
来週の今頃には、
リマ(ペルーの首都ね)の街角に立ってるなんて、
ソーセージ食べてる人たちは思いもしないんだろうなあ。
なんてことを考えながら、にやにや仕事してきたよ。
でもさ。
今日の仕事の給料が入るのは、何と11月下旬。
わたしいないじゃん。
ペルーのために働いてるはずが、
気がつけば、帰国後の生活のために働いてるわたし。
まあ、それも大切だからね。
すっからかんで帰ってきたとき、
今日のこの8000円が、涙ちょちょぎれる程うれしいはず。
そういえば、昨日のテレビ「世界ふしぎ発見」はペルー。
何人かの人がメールで教えてくれました。
ありがとう。
クスコの町並みが映ったときには、
自分がもう、そこを歩いてるような妄想に入ってしまったよ。
危険だった。
帰ってこれてよかった。
マチュピチュからワイナピチュに行く山道を見ても、
「うーん、ここの足場が…」
なんて唸ったりして。
たぶん観光客がいきなり行けるところじゃないのに。
「行くんかい!」と自ら突っ込みたくなるような妄想っぷりでした。
行けたらいいなあ。
願えば叶うかな。
祈っておこう、ワイナピチュ。
ああ。
それより何より。
とにかく「ペルーに行けますように」
本当に、2年前は行けなかったから。
飛行機がリマに着くまでは、強く強く祈っておこう。
ペルーに、ペルーに行けますように。
(2001年9月10日のペルー行きチケットだったんだけど、
台風で9月11日に延期。
そしたらニューヨークで同時多発テロ。
アトランタ経由の飛行機は何日たっても飛ぶ目処がたたず。
2年前はあきらめたペルー)
No.21 – 10月14日の現状

我が家では現在、地球がジャワ星人に狙われてます。
(特に南米大陸)
まぁいいや。
とにかく今日は、
「ペルーやボリビアが、いかに危険か」
という話を、
父からと祖父から、ダブルで聞かされてしまった。
大丈夫、とは思いつつ。
そんなことは断言できる訳もなく。
治安が悪い場所があったり、
情勢が不安定なのは確か。
わたしも心配。
でも、心配だからこそ気を付けるし、
無茶もしない。
そう。
初めてタイにひとり旅したときに思ったんだ。
「気を付けるっていうのは、
他人を疑って身を固めることではなくて、
自分自身で責任を取れる範囲で行動すること」
だよなぁって。
だから自然と、男の子よりは行動範囲も狭くなる。
夜は出歩かないし、知らない人と二人きりにはならない。
知り合ったからって、むやみについていかない。
自分の位置がわからなくなるような、ふらふら歩きはしない。
日本だったら、自分のアンテナに任せて好き勝手に歩くけどねー。
それじゃあ旅の楽しさは半減だって言う人もいるかも知れないけど。
でも、自分の身に責任取れない行動は、
勇気でも何でもないから。
こういうときに、女の子だってことは、
自分自身を守るって意識を、びっと引き締められるよね。
それにしても、
危ない危ないって言いながらも、
決して引き留めずわたしの好きにさせてくれる、親に感謝。
いくら自分の責任は自分でとるって言っても。
何も迷惑かけずにいられるのは、
何もないうちだけ。
何かあったときには、確実に迷惑をかけてしまうのです。
本当に、心して、でかけなきゃな。
どれだけ気を付けていても、
事故というのは降りかかるものだし。
そもそも、これだけ心配かけてる時点で、
大迷惑もいいとこだよなぁ。
つくづく、自分の好きにできる環境に感謝。
親に感謝。
ありがとう。
No.22 – 10月16日の現状。
いよいよ、あさって出発だなあ。
どきどきしていて、でも落ち着いてる。
いい感じだ。
チケット、今日には届くはずなんだけど、来ないなあ。
大丈夫かなあ。
そうそう。
そういえば、事件が。
昨日、クレジットカードを眺めてたら、
期限が何と「2003年11月」とな。
使えないじゃん。
と、あわててカード会社に電話。
そしたら「10月20日に、次のカードを発送予定です」
だって。
間に合わないじゃん。
でも、そこを何とかお願いして、今日の発送にしてもらった。
郵便事情、どんなかな。
カードとチケット、届きますように。
No.23 – 出発2日前の過ごし方

ゴッホを見に行った。
新宿の高層ビルでやってる、
ゴッホの「ひまわり」2点と「ルーラン夫人」の展示。
ていうかわたし、
最近のマイブーム、ゴッホだったはずなのに、
(ペルー用に、ゴッホとお揃いの手帳を買ったんだー)
なのに、本物を見るのは初めてだった。
びっくりしたなぁ。
見てからその衝撃に
「あ、初めて」って気付いた。
やっぱり良いものは良いですね。
本物を見た興奮にぼーーっとしたまま、
西新宿の街に出ると、
今度は久しぶりの高層ビル群に、
ぐわっとタイムスリップさせられてしまった。
センタービル、NSビル、都庁にモノリス。
そのてっぺんに青い空。
そのふもとには、カツカツ歩く、人、人、人。
そしてゆっくり歩くわたし。
わたしが高校生だった頃と何にも変わってない。
そう。
わたしの通う高校は新宿にあった。
この街は、ぼくの青春。
懐かしくなって、
あのころ好きだった男の子とデートした、
高ーいビルの展望室に昇ってみた。
そして。
懐かしついでに、
その子にふられたときに泣いた、
歩道橋の上を歩いてみた。
あのときと同じように、ビルを見上げた。
そしたら、あのとき泣きながら見上げたビルは、
さっき行ったばかりの、
ゴッホの展示をしているビルだった。
あれ。
ぐるっとまわって帰って来ちゃった。
長ーい迷路のゴールに来たら、あれあれそこは、スタートでした。
ってな気分だな。
No.24 – 出発当日の朝。
いよいよです。
今が、10時45分。
15時半にはペルーに向けて、飛び立ちます。
キャー、どきどき。
ていうか、日記を書いてる場合なのでしょうか。
昨日は朝から、荷物の準備。
…をしようと思ったら、
3年間ほったらかした部屋の荷物に、
西表島から送った荷物が乗っかって、大変なことに。
シャツひとつ探すのに、
全てをひっくりかえし、
部屋はどんどん嵐のように。
そんな中、旅行前の買い物も終わってないことに気づき、
部屋をほったらかして、
渋谷の街へ買い物に。
そうしたら今度は。
渋谷でやってる「レゴブロックでつくる世界遺産展」に
行きたかったことを思い出した。
で、行ってみたら。
入場して最初の展示が、何と「マチュピチュ」
ああ、やっぱり来てよかった、
と幸せを感じてるうちに、もう夜。
あわてて家に帰ると、
わたしの「いってらっしゃい会」で、
今夜はしゃぶしゃぶ。
しかも再び家族5人が全員集合。
あー、それだけで涙が出そうに幸せで。
いろんな人からの
「いってらっしゃいコール」や
「いってらっしゃいメール」が終わってみれば、
いつのまにやら深夜2時すぎ。
部屋はまだ嵐のままで、
もちろん荷物もまとまってない。
そこから徹夜で準備して、
今に至るという訳です。
さて、間に合うのか、成田空港。
ばたばたしながら、
いってきまーす。
No.25 – いざ出発

いってきます!

